国際法 (ちくま新書) pdfダウンロード

国際法 (ちくま新書)

07/22/2020 02:04:03, , 大沼 保昭

国際法 (ちくま新書) pdfダウンロード
によって 大沼 保昭
3.8 5つ星のうち7 人の読者
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内容紹介 国際法がわからなければ、我々はグローバル時代を生き抜くことはできないし、現代史も理解できない。基本から体系的に理解できる、第一人者による待望の入門書。 内容(「BOOK」データベースより) 国際法とは何かと聞かれても、すぐにイメージしにくいかもしれない。でも、憲法や安全保障のような国民全体の大問題だけでなく、コンビニでパンを買うといった私的な問題にまで国際法は関わっている。そのように広く国際社会に通用している国際法をどう理解すればよいのか。弱肉強食の「国際社会」という不条理の世界で、法はどう働くのか。そうした「生きた国際法」を誰にでもわかる形で、国際法の第一人者が解説。グローバル時代を生きるすべての現代人にとって必読必携の書。 商品の説明をすべて表示する
以下は、国際法 (ちくま新書)に関する最も有用なレビューの一部です。 この本を購入する/読むことを決定する前にこれを検討することができます。
よく、「それは国際法違反だから」と聞きますが、国際法の意味を知らぬまま長い年月が経ってしまいました。そこで目にしたのが本書。早く読みたいと思いつつ、全413頁のボリュームにおじけづき、1年近くたってしまいました。やっと読み始めたものの、もっと早く読んでいれば、と悔やまれました。遺作だったのですね。病床にありながら、最期の力をふり絞って著したのが本著だと知ったのは、最終ページでのことでした。著名な先生の遺著です。背を正して読みました。必然的に、ドッグイヤーだらけとなり、レビューもボリューム超大になりそうなので、あえて少なめに(これでも?)抑えます。条約とか協定などの国際法は、世界の秩序を形式的に定位させる世界共通規範なのですね。その法を理解するための解説が第一章からスローアップし加速度をつけて最終章にいたります。格調高い文章ですね。ときおり英語を日本語に変換したと思われる形跡を感じます(英語で書いていたのでしょうか??)その一方、卑近な国際関係の事実を引き、身近な印象もにじんでいます。前半5章めまで、大学の概論講義のような雰囲気に眠くなることしばしばでしたが、ツボをきちんと押さえているからでもある、といえそうです。おススメは6章目以降でしょうか。中韓との関係を随所に引き、その壁が浮き彫りにされる印象です。一方、英米その他列強国と、その植民地支配から解放されたアフリカ、東南アジア諸国が国際的立場を回復する過程で制定される国際的なルール(=国際法)というプロセスを学びました。ただし、その地球規模の国際法も、大国プライオリティで運用される現状を知りしました。さらに、7章以降では、国際法の無力な側面が実際の国際事例を引用しながら散りばめられています。たとえば徴用工問題から慰安婦問題など、日韓請求権問題は、現実的な国際法の理解への虚しさを露呈します。世界的な法秩序がありながら、敗訴しても勝ったと真逆の解釈するばかりか、責任は相手国にあると感情を上乗せし、さらに、相手はその非を認め謝罪までしたという妄想に支配され、自国の落ち度は相手国の責任と言ってはばからない隣国に対し、法的拘束力のぜい弱性を露呈する国際法です。また、アメリカなどの大国が自己都合による解釈の援用を飛躍させる現状に、国際法は無力です。国内法が優越するしかないんですね。こうした「国内法秩序における憲法優位」と、「国際法秩序における国際法(国連憲章などの)優位」という規範の相克はとどまることを知りません。その具体イメージは7章以降により鮮明に述べられます。9章の最後にある(19)の注釈が、小文字のわりに妙に響く”総括”のように読まれた理由は、最終の「謝辞」2頁で著者の娘さんが吐露しています。病床で総括を問われた著者は、「国際法とは、第二次世界大戦で失われた300万人の犠牲を払った日本にとり、日本国民が学び身につけ活用すべき教訓なのだ」、と喝破します。ガンジーのことばを引き、その涵養はカタツムリの速さでしか進めることができないというわけです。本書の目的は、「国際法とは何か」より、法の秩序の良識を気づかせることにある、と読みました。結局は国際法とは、グローバルな秩序を身に着けるために各国の国民個々の良識に依るしかない世界標準であり、それを気づかせることにこそ目的があると思いながら読了した次第です。著者への尊敬の念を込め、いつでも読み返したい内容と思い、文句なく星5つ献上差し上げました。

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