大政翼賛会のメディアミックス:「翼賛一家」と参加するファシズム本無料ダウンロード
大政翼賛会のメディアミックス:「翼賛一家」と参加するファシズム
08/04/2020 19:48:41, 本, 大塚 英志
大政翼賛会のメディアミックス:「翼賛一家」と参加するファシズム本無料ダウンロード
によって 大塚 英志
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内容紹介 みんな動員された──。 長谷川町子が描き、古川ロッパが歌い、手塚治虫が二次創作し、 みんなが投稿した「ニコニコ」メディアミックスの正体とは? ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ 戦時下、大政翼賛会が主導して「翼賛一家」というキャラクターが生みだされた。多くの新聞、雑誌にまんがが連載され、単行本もいくつか出版されるが、「翼賛一家」の展開はそれだけではない。それは、レコード化、ラジオドラマ化、小説化もされる国策メディアミックスであり、読者からの参加を募ることによって、大衆の内面を動員するツールだったのだ。 「町内」という世界観や銃後の心得を人々に教え込み、やがては植民地政策の一環として台湾へも進出する「翼賛一家」とは一体何だったのか──。 「自由な表現」が可能になった現在、私たちは無自覚に「表現させられて」はいないのか。現代への視座にも富んだ刺激的論考! 《目次》 序章 「翼賛一家」というまんががあった 第1章 メディアミックスする大政翼賛会 第2章 「町内」という世界 第3章 創作する「素人」たち 第4章 隣組からニコニコ共栄圏へ 第5章 手塚治虫は「翼賛一家」を描いたのか 付論 文化工作とメディアミックス 1 「漫画を描く読者」の成立……鈴木麻記 2 一九三〇年代中国漫画のメディアミックス……徐園 3 可東みの助の運命……大塚英志 内容(「BOOK」データベースより) 戦時下、大政翼賛会が主導して「翼賛一家」というキャラクターが生みだされた。多くの新聞、雑誌にまんがが連載され、単行本もいくつか出版されるが、「翼賛一家」の展開はそれだけではない。それは、レコード化、ラジオドラマ化、小説化もされる国策メディアミックスであり、読者からの参加を募ることによって、大衆の内面を動員するツールだったのだ。「町内」という世界観や銃後の心得を人々に教え込み、やがては植民地政策の一環として台湾へも進出する「翼賛一家」とは一体何だったのか―。「自由な表現」が可能になった現在、私たちは無自覚に「表現させられて」はいないのか。現代への視座にも富んだ刺激的論考! 著者について 批評家 続きを見る
以下は、大政翼賛会のメディアミックス:「翼賛一家」と参加するファシズムに関する最も有用なレビューの一部です。 この本を購入する/読むことを決定する前にこれを検討することができます。
良くも悪くも戦時下(著者注:十五戦争ーー原文のママ)のメディア芸術の高揚を生きた人である(p170)。このみの助を著者が発掘した。戦時下の中国で「宣伝屋」として生きた可東みの助は上海で刊行された日本語総合雑誌『大陸』に井伏鱒二らとともに寄稿している当時著名なまんが家だから「発掘」は失当かもしれない。しかし『大陸』の昭和20(1945)年の五月号にプロパガンダに駆り出されたまんが家の姿を描く諧謔に満ちた小文を寄せ、敗戦を前に内省するみの助は今日ほとんど忘れられているから発掘といって良いだろう。現在のメディア芸術なり「おたく」的文化の出自を戦時下のプロパガンダに見る著者にとって、敗戦後五人の子供のうち二人の幼子と妻とともに自死したみの助は著者にとって重い存在である。みの助が長男の加東康一に宛てた遺書にいう「敗戦を境に変わり果ててしまった日本、そして日本人に絶望した」
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