東京人増刊 日本細菌学の父 北里柴三郎 2012年 07月号 [雑誌]

日本の医学者の中で、英語の医学史書にその名前を見出すことができるのは、4名に過ぎない。それは、北里柴三郎、志賀潔、秦佐八郎、野口英世の4名で、北里を頂点とする、北里研究所、慶応大学医学部系の医学者である。東京大学医学部系の医学者は、英語の医学史書にその名前を見出すことはできない。彼らがノーベル賞と無縁であることとも関連する。巨人北里柴三郎は多面的に検討すべき人物であるが、この雑誌は彼の多面的な活動の一部を紹介した本である。充分とは言えないが、安価に彼の業績の多面性が理解できる。