小説リンクス 2010年 10月号 [雑誌]

お目当ての「甘い水」ｂｙかわい有美子／なんと「中編」！完結しませんでした！おい！空気読めない帰国子女の遠藤くんは、心を見せない篠口先輩にもそれとなく告白されて、でも理解できないからとそのまま放置しちゃう無頓着ぶり。ＢＬ界にはなかなかいないこの硬派ですっとぼけたキャラ、後編が楽しみでなりません。「コルセーア〜盈月〜」はとうとう次回、ヤーニがカナーレと出会う・・・原作の時間軸にたどり着きました。どうまとめるのかな？「鬼の棲処」栗城偲／「花色〜君をこそ想ひ初めしか〜」が結構気に入っていて、その後読んでいなかった作家さん。どこの国とも知れない中世西洋風の王国が舞台。とある隔絶された村で、黒髪ゆえに虐げられ殺されそうになっていた「黒鬼」が、そこを征服した王国の第一王子に見初められて名前を与えられ、恋人として王都で暮らすことに・・・そんなシンデレラストーリー、与えられた名前は「夜」、とってもロマンチックで御伽噺のような素敵なお話でした。「月夜はささやく」いとう由貴／著者お得意の切ない系のお話でした。母が住み込みで雇ってもらっている家のお坊ちゃんにずっと性欲処理に使われていて逃れられない和人くん。そのお坊ちゃん・鷹司（たかし）さんはもちろん和人くんラブで素直になれないだけなのに。和人くんも初めて会ったときからお日様みたいな鷹司さんのこと、大好きなのに。両思いなのにすれ違いまくりで切なかった分、ハッピーエンドには思いっきり幸せな気分を味わえたのでした。リンクスｍｉｎｉ全員プレゼントがあるのでお見逃しなく。（執筆陣は砂野、神楽、風見）