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西洋史こぼれ話 (現代教養文庫)

07/13/2020 00:07:15, , ハンス・コンラド・ツァンダー

によって ハンス・コンラド・ツァンダー
4.1 5つ星のうち1 人の読者
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昔読んだ本を再読する癖が続きまたまた本棚から本書『西洋史こぼれ話』を手にしてしまった。本書が刊行されたのが1984年だから評者がこの本を読んだのは30年も前になる。著者ハンス・コンラート・ツァンダーは、1937年スイス生まれ、修練士として二年半のあいだドミ二コ会にいたあと、西ドイツラジオ局の「時代のしるし」という放送シリーズのレポーター、協力者を、そして著名な週刊誌『シュテルン』のレポーターをつとめた。本書はこの放送シリーズから生まれたものである。本書は1977年に刊行されたものが1979年にロロロ・ポケット版に収められ、それを増補されたものを翻訳したものである。(P204、訳者あとがきから)評者にとって初めて読むような本であったが、確かに30年前には読んだ本なのである。20編からなる『西洋こぼれ話』のほとんどを記憶してなかったから新しい本を読むように楽しむことができた。ナポレオンのナイトキャップの逸話から最後のフランシス・ドレーク(有名なイギリスの海賊)の金銀略奪の逸話まで世界史に登場する名を知られた人物が多く登場する。ルイ十四世、アンリ四世、ナポレオン三世、ルイ十五世、マリー・アントワネット、政治家や王侯ばかりでなくモリエール、ブォルテール、デュマ・フィス、ケラー、などのように思想家や作家からカルーソなどの歌手やサラ・ベルナール、ジョルジュ・サンド、マリア・メディチ、などいった女性の登場も色を添えている。これら有名人の隠された異常な性癖や知られていないエピソードなどを取り上げたのが本書である。本書中評者が強烈な印象を持って記憶していたただ一つの逸話が太陽王ルイ十四世の話であった。フランス国王ルイ十四世がなぜ、ものすごいにおいを発していたのか?17世紀〜18世紀初期の最先端医学(かのソルボンヌ大学の)では、歯ほど危険な病気感染の巣はないという教義が定着していて、三人の主治医の中でも最も太陽王に影響をもたらしていたドクトル・ダカンが王の歯を、ことごとく抜歯してしまったのである。それも麻酔なしで・・・。さすが太陽王、想像を絶する苦痛に耐えたのであるから驚くばかりである。歯無しの王が租借できないから当然胃腸の不調が顕著になることから医師から絶えず下剤を服用するよう強いられ、日に何度もお漏らしするようになって強烈なにおいのもととなってしまったのである。このような医師たちの拷問にも耐えて76歳まで生きながらえたのは、王が強靭な体力の持ち主だったからに違いない。(医師団などいなかったらもっと長生きしたのは間違いないだろう)まさに知られざる「こぼれ話」が多く登場する面白い本であったから星5ヶ進呈!

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